ミコとまやかしの歌姫

『ミコとまやかしの歌姫』2022

〜呼び覚ます、わたしのチカラ〜

ほんとうの声は、どこにあるのか。
記憶と歌と祈りが交錯する中で、少女は「生きる力の根源」を見つけ出す──。
幻想と現実のはざまを描く、命の温度をめぐる音楽幻想譚。

【ストーリー】

片田舎に暮らす中学二年生の少女・糸井みこは、一年前に姿を消した姉・れおなのことを今も忘れられずにいる。

ある日、通学路で出会った一匹のキツネを追って辿り着いたのは、狐たちが働く不思議なお屋敷「おいなり御亭（おちん）」。
そこでは、お稲荷様の“チカラ”を込めた玉を作り、世界に恵みを届けるという幻想的な仕事が行われていた。

みこはお調子者の狐・モモや幼なじみの和人と共に、おいなり様の屋敷で働く者たちの世界をのぞきこむ。
しかしその奥で彼女が再会するのは──
神に仕える“まやかしの歌姫”となった姉・れおなだった。

家族の絆、真実の声、そして“歌”が芽吹かせる命のチカラ。
少女は現実と幻のはざまで、自分自身の“チカラ”を開花させていく。